最終回

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    さて突然ですが『心のサプリメント』は、誌面のリニューアルに伴い、誠に残念ながら今月号をもちまして最終符を打つこととなりました。長年にわたり、ご愛読を頂きました読者の皆様には心から感謝致します。本当にありがとうございました。

    これまで見ず知らずの方から「先生のコラムのファンでいつも楽しみに読ませて頂いています」と言って頂けたり、予想していなかった嬉しい反響を様々なかたちで頂くことが出来ました。

    このコラムでは毎回、私の持論である『人格論』の中から皆様に様々な教育方法をご提案して参りました。

    その中で最もご相談が多かったのは、あと少しで目標に手が届きそうなのになぜか学力が伸び悩んでしまうといった事例でした。日頃、子供の学力の向上のみに力を注いでおられる保護者の方は多いと思います。しかし最後に一伸びをして目標を達成する為には『人格』つまり人間の器の大きさや精神的な強さが最も重要な鍵となります。人格の完成していない所にいくら学力を詰め込んでも、学力は小さな器から溢れ出してしまうからです。

    私が三年間に渡り読者の皆さんに一番お伝えしたかったのは、この『人格』の土台を形成していくことの大切さでした。

    私はこれまでたくさんの方に支えられ、励まされ、感謝の気持ちで毎月原稿をしたためて来ました。私のメッセージが、何か一つでも皆様の目標を達成するお役に立てたならこれほど嬉しいことはありません。これからの皆様の幸せを祈りつつ、お礼の言葉とさせていただきます。


    【心のサプリメント 第35回】
    シティーメイトH20.3掲載
    社会教育会 TEL 079-563-5884

    不登校生の進学

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      今年頂いた年賀状の一枚に、こんな嬉しい文面がありました。「大学に合格しました。ここまで来れたのも先生のご指導のおかげだと感謝しています」

      この年賀状を下さった女性の、高校三年生になる息子さんは、一年生の時からすでに不登校になっていました。

      高校では、中学と違い出席日数が足りないと留年しなければなりません。私が知り合った時彼は、後二、三日休めば留年になってしまう状況でした。一つ下の学年と年齢のコンプレックスを感じながら学校に通うことは大変辛いものなので、仮に留年すれば不登校生のほとんどは退学してしまいます。私は焦る気持ちを抑えて、早速指導に取り掛かりました。

      私はまず最初に、彼が何か一つ目標を達成することが出来ればと考えました。彼の夢はタレントとしてテレビに出演することでした。

      私は彼に高校を卒業する大切さを教えながら、二つのオーディションを受けさせました。やがて彼はオーディションを受けていく中で、学歴の大切さや社会の厳しさを身をもって知り、少しずつ学校に行くことに前向きになっていきました。それからまもなく彼は、完全に登校出来るまでに回復したのです。

      このように人は誰でも計り知れない可能性を持っています。また時には、今回の彼のように失敗を知っている子どもの方が、強く生きて行けることもあるのです。これからも私は、一人でも多くの不登校生の隠れた可能性を見つけ出していきたいと思っています。


      【心のサプリメント 第34回】
      シティーメイトH20.2掲載
      社会教育会 TEL 079-563-5884

      誇りに思う教え子

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        あけましておめでとうございます。読者の皆様におかれましてもよい新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

        私の記憶の中で特に印象に残っている教え子に、小学校4年生を担任した時のA君がいます。彼は短気で喧嘩っ早く、時には身体の小さな子をいじめたりする『番長』という言葉がピッタリの男の子でした。

        私は彼に「自分より弱い子をいじめるということは人間として最低なことだ。君の持っている強い力は、弱い子を助けるために使いなさい」と叱ったことを覚えています。

        それからの彼の行動は徐々に変わっていき、集団で一人の子がいじめられていると、その中に割り込んで止めに入ってくれるようになりました。

        それだけでなく授業も真面目に聞くようになり、四年生まではあまり良くなかった成績も、三学期にはほぼ上位に食い込むようになり、私はひそかに将来を楽しみにしていました。

        それから何年もの年月が流れたある日、知人から「本荘先生の教え子のA君
        が警察官になりましたよ」
        と教えて頂き、嬉しくてその場で涙が止まらなくなりました。正義感が強く、弱い者にも思いやりの心で接することができるA君にとって、警察官はまさに天職ではないでしょうか。

        制服姿の警察官を見かける度に、大人になった今も私が戒めた言葉を胸に刻み今日もどこかの街で生き生きと働くA君を誇りに思っています。
        A君、これからも頑張れ!


        【心のサプリメント 第33回】
        シティーメイトH20.1掲載
        社会教育会 TEL 079-563-5884

        逃げ足

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          今から三年前に、ある知人から祖父と二人で暮らす小さな男の子を紹介されました。事情があって両親と生き別れてしまった孫を一生懸命育てている祖父の姿を見て、私も出来る限り力になろうと決めました。

          しかしその男の子は甘えっ子のうえ泣き虫で、友達と遊んでいてもすぐに泣いて帰って来てしまいます。

          そこで私は毎日彼に付き添い、早く走れるように特訓することにしました。なぜなら人は誰でも、何か一つ他人より優れたものがあれば、それが自分の自信となって強く生きていくことが出来るからです。

          この三年間で彼の足は、見る見る速くなり、公園で年上の男の子達にいじめられることがあっても、必ず振り切って帰って来られるほどになりました。

          先日の夕方に、私が公園を通りかかった時に、彼と彼より四歳ぐらい年上の男の子が口げんかをしているのを見かけました。私は二人に気付かれないようにそっとその場で様子をうかがっていました。

          するとどうでしょう、彼は自分より体格のよい男の子を相手に一歩も引かずに立ち向かっているではありませんか。

          彼にとって『逃げ足』の速いことが大きな自信となったのです。
          「先生、競争しようか?」今日もいたずらっぽく笑う彼の中で、自信となるものがさらに一つ二つと増えていくことを心から願っています。


          【心のサプリメント 第32回】
          シティーメイトH19.12掲載
          社会教育会 TEL 079-563-5884

          医龍2

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            この秋の人気番組「医龍2」は、教師の皆さんには是非見て頂きたい番組の一つです。

            なぜなら、現在増えつつある不登校や引きこもりを解決するたくさんのヒントが、主人公の朝田先生の発想と行動力に隠されているからです。

            以前ある中学校の教師とお話しした時、その教師は私に「もし自分の生徒が不登校でも、一年経てば次の担任の責任になるし、卒業すると私とは関係がなくなるからそんなに必死に解決しなくてもいい」と言いました。

            私はこの教師に対して「中学校は義務教育なので、担任は必ず教育を受けさせる義務がある。担任の責任を放棄してしまった者には教師の資格はない」と言ったことを覚えています。

            番組の中で医師である朝田先生が、上司である教授の思惑や病院側の利益の追求に流されることなく、たとえ自分の地位や名誉を捨ててでも患者を救うことを最優先に考えて行動している点を、学校の先生方にも
            どうか見習って欲しいと思います。また私自身も、患者がどんな状況であろうと決して妥協せずに前向きに取り組んでいく朝田先生の姿勢を、見習わなければならないと思いました。

            今までの私の不登校を一時間半で解決した実績は、日本一の早さだと多くの教育関係者から絶賛して頂いています。

            しかし私は、ただ学校に行くことの出来ない生徒を一日でも一時間でも早く救出してあげたいという思いを今再確認しています。

            朝田龍太郎先生ありがとう!


            【心のサプリメント 第31回】
            シティーメイトH19.11掲載
            社会教育会 TEL 079-563-5884

            受験生

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              最近受験生のお母さん方から「子供を塾に行かせてもなかなか成績が伸びません。どうすればよろしいですか?」といった相談をよく頂きます。受験が近づくにつれて成績が伸びず、不安に思われるお母さん方の気持ちは私もよく解ります。

              今年の夏前に、成績が伸びずに悩んでいる女子高生と知り合いました。彼女は進学校に通い成績も上位、スポーツも出来るので、周りから見れば何の問題もないように見えると思います。でも彼女にとっては、成績が伸びないことが大きな問題となっていました。

              彼女の成績が伸びない原因は、志望校や将来の目標が決まっていないことと、やる気がないことだと私はすぐに直感しました。

              一般的に、塾の授業時間を増やせば成績が上がると思っておられるお母さん方は多いと思います。しかし必ずしもそうではありません。それよりも精神的にやる気を起こさせることの方が、実は学力は上がるものなのです。勉強時間を増やすことより、まずはどうすれば集中力を高めることが出来るかを教え、今度はその高めた集中力を持続させる指導をすることが受験生にとっては何よりも大切なのです。

              そんな私の指導の中、彼女は今目標を京大に定め頑張っています。勉強をするだけでなく、家族を大切にし、将来社会貢献が出来る人格に育った時に初めて彼女は本当の意味での成功をしたと言えるのではないでしょうか。

              生き生きとした眼差しに変わった彼女は、きっと大きく羽ばたいてくれるはずだと私は信じています。そんな彼女を、これからもずっと私は見守って行きたいと思っています。


              【心のサプリメント 第30回】
              シティーメイトH19.10掲載
              社会教育会 TEL 079-563-5884

              女らしさ

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                それはある日の夕方、フラワータウン駅から神鉄に乗った時のことでした。座席に座ってしばらくすると、どこからかカレーのにおいがしてきました。不思議に思い周りを見渡すと、制服を着た女子高生が車内で平然とカップうどんを食べているではありませんか。私はあっけに取られて言葉を失ってしまいました。

                この他にも、コンビニの前であぐらをかいて座りながらアイスを食べている女の子達や、車内で人目も気にせず化粧を始める女性達を見かけてはとても悲しくなる時があります。

                私は、講演会の中で「女性は女らしくあって欲しい」とお願いしています。このように言うと、女性に対する偏見と言う方がいますが、近年では、個性を大切にするあまり周りへの配慮や思いやりを忘れてしまってはいないでしょうか?男女平等としつけやマナーとはまったく別のことだと考えて頂きたいと思います。

                昔から日本の女性は、世界から見れば美しいと言われています。それはファッションセンスを欧米から取り入れていることでは決してなく、高貴で品格があり立ち振る舞いがきれいだったからです。

                また私の教え子の中で海外で活躍する女性達は、黒髪が日本美の一つと知り、真っ黒であることを誇りにさえ思っています。

                日本女性の美しさを受け継いでいく為には、恥じらいを忘れず『女らしく』生きていくことが大切だと私は思っています。


                【心のサプリメント 第29回】
                シティーメイトH19.9 掲載
                社会教育会 TEL 079-563-5884

                お父さんの役割

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                  『地震、雷、火事、親父』とは、世間で恐ろしいとされているものをその順に並べて言う言葉ですが、最後の言葉を最近めっきり聞くことがなくなったと読者の皆さんは思いませんか?

                  先日、私のもとに七十歳になられるご婦人が「私の息子は、四十半ばになるのにいつまでも子どものままで孫の面倒を見ようとしない」と嘆いて相談をしに来られました。

                  戦争を経験しておられる世代は、子どもにはひもじい思いをさせたくないと、色々な物を与えて甘やかせて育ててしまった結果、子どもは自分中心の考え方になり、家族や他人を思いやらなくなってしまったのです。

                  私は講演会でお父様方に家に帰ってからもう一仕事子育てを頑張って下さいとお願いしています。

                  その日あった出来事をお子さんから聞き、悩んでいることがあれば相談にのってあげて欲しいのです。その中で子どもがしてはいけないことに対しては「駄目なものは駄目」と厳しくしつけて欲しいのです。

                  よき家庭の条件とは、父親が思いやりと威厳を持ち家族をまとめることです。子どもの教育をすべて母親任せにして無関心になるのではなく、父親としての役割があるのだということを知って頂きたいのです。

                  これを読んで頂いているお父様方へ、どうか私の考えを古臭いとは思わず『お父さんの役割』に目覚めて頂いて、よき家庭、よい子を育てる一歩を踏み出してみて下さい。そうすることが、塾で勉強を学ぶより子どもの将来にとってはもっともっと大切だということをこの機会に気付いてほしいと思います。


                  【心のサプリメント 第28回】
                  シティーメイトH19.8 掲載
                  社会教育会 TEL 079-563-5884

                  草刈り

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                    私の事務所の近くに広がる空き地は、毎年この時期になると、草が大人の背丈まで伸び、広く土地全体を生い茂ってしまいます。

                    最初のころ私は、誰がその草を刈るのかを興味本位で静観していましたが、誰も刈りそうにないので、とうとう見るに見かねて、自分で刈ることに決めました。それから約八年間今も続けていますが、周りのお年寄り達は大変喜んで下さっています。

                    私の生まれ育った篠山市真南条では、中学三年になると大人の仲間入りをして、村の色々な行事に参加しなければなりませんでした。その経験から私は、力仕事は若い者が進んで手伝いお年寄りを助けなければならないことを学びました。いつか若い者が年老いた時、今度は次の世代に助けられる。そんな風に若者が、お年寄りを背負っていくのは当たり前のことだと教えられてきたのです。

                    そこで私は先日初めて、近所に住む高校生のS君を草刈りに誘って、一緒にしてみることにしました。私が草刈りをしながらS君に「周りに住むお年寄りを、S君が手伝って支えて行かなければならないんだよ」と言うととても驚いた様子でした。でもS君にとっては、初めて教わったことなので仕方がありません。このように社会の中では皆が支え合って生きているということを知ることは大変重要です。

                    草刈りを手伝うS君の姿を見た年配の女性は「S君本当にありがとう」と言って非常に喜んで下さいました。きっと私が草刈りをするより何倍も嬉しかったに違いありません。帰り際に「先生、今度も手伝うからね」と手を振るS君の掌に、この地域の明るい未来を感じることが出来ました。


                    【心のサプリメント 第27回】
                    シティーメイトH19.7 掲載
                    社会教育会 TEL 079-563-5884

                    カッコイイ大人

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                      先日、神戸市内で中古車会社を経営するある男性が私のもとを尋ねて来ました。彼は困惑を隠せない表情で私に、「社員がすぐに会社を辞めてしまいます」と悩みを打ち明けてくれました。

                      そこで私は彼に「なぜ次々と社員が辞めていくと思いますか?」と問いかけてみました。すると彼は「今の若い子には辛抱がない」「私の指示に従わない」などと不平不満を言い始め、仕事の続かない理由を一方的に社員が悪いと決め付けているようでした。

                      このような話は、どこの会社でもよく耳にすることがあります。また学校で授業中に先生の話を聞かずに生徒が勝手に私語をしたり、立ち歩くことも実は同じ理由が原因として考えられます。

                      この問題では、本来社員や子供を導いていかなければならない立場の経営者と先生側の責任がほとんどだと言わざるを得ません。

                      指導するということが大変なのはよく分かりますが仮に言うことを聞かない社員や手に負えない子供がいたとしても、その子達をまず認めて理解していく「器」が指導者になければ決して解決にはならないのです。

                      私も含めて、経営者や先生そして親達は、いつの時代であっても魅力的な『カッコイイ大人』でなければならないと私は思っています。ただ不平不満を言うのではなく、一人一人の社員や子供と同じ目線で向き合えるようになることで、きっと社員や子供達は心を開き付いてきてくれるに違いありません。

                      経営者や教師の皆さん、今日から私や読者の皆さんと一緒に『カッコイイ大人』を目指そうではありませんか。


                      【心のサプリメント 第26回】
                      シティーメイトH19.6 掲載
                      社会教育会 TEL 079-563-5884
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